「神はグルと同じである。これは真実である」（第５節） インドの聖典『マハーバーラタ』の作者ヴィヤーサによって著された『シュリー・グル・ギーター』を、国際的に活動している神実現を果たした霊的なマスター、パラマハンサ・ヴィシュワナンダが解説する！ ヒンドゥー教の聖典『シュリー・グル・ギーター』の最も重要な節を、原語とカタカナ表記、パラマハンサ・ヴィシュワナンダの解説でご紹介します。 パラマハンサ・ヴィシュワナンダは、神実現を果たした霊的なマスターで、その「バクティ・マルガ」(献身の道)という名の国際的なミッションがヨーロッパの中心にあります。彼は誰の心にもある宇宙の愛を見出すように、またこの愛を日々の生活のうちに表現するように力づけるため、世界各国を訪れています。 ーーーーーーーーーーーーーーーー ☆「シュリー・グル・ギーター」とは？ 言葉通りの意味は「グルの神の歌」 「シュリー・グル・ギーターは、ヴェーダ・ヴィヤーサの著述したスカンダ・プラーナの一部です。 スカンダ・プラーナは、18冊からなるプラーナ（聖典）の一冊です。 それは恩恵を得るために、どのように心を開くかを示す賛歌を含んでいます。シュリー・グル・ギーターは400節ありますが、ここでは中でも大切な182節だけを取りあげています。 シュリー・グル・ギーターはシャンカール神（シヴァ神）と女神パールヴァティーの対話からなる聖典です。この中で女神パールヴァティーはシヴァ神に「あなたにとってこの世で最高の神は誰ですか」と質問します。 それに答えてシヴァ神は、ダクシナームールティ（師としてのシヴァ）の姿を取り、マハー・デーヴィー（パールヴァティー）に向かって、『地上で最高の姿はマスター（グル）の姿である』と説明します」 〜パラマハンサ・シュリー・スワミ・ヴィシュワナンダによるシュリー・グル・ギーターの前書きより〜 「献身というのは、表面的なものではなく、もっと深い所にあるものです。例えば、表面的には明らかに献身的であるのに、この献身があまり感じられないこともあります。またあるときは、祈りながら「私の祈りは機械的だ」と思うこともありますが、実際にそんなことはないのです。外側にあるもの、神の名を唱えることは、表面的なものではなく、行為それ自体に意味があり、深みがあります。そしてこの深さが、何生もかけてため込んだ汚れを取り去るのです」 （第1節より） 「私はあなたに三界の計り知れない秘密を表す。おお、麗しき者よ！　聴け！　神はグルと同じである。これは真実である。これは真実である」 （第5節より） 「すべては究極の存在である主ご自身です。あなたの周りにあるすべてのものは、至高神そのものに満たされています。神はすべての原子に存在します。したがってそこに空所はなく、至高の存在だけがあります。そしてバガヴァーン・シャンカール（シヴァ神）はここで、グルの与える恩恵と知識を通してのみ、人は真実の姿である現実を知覚すると言っています」 （第39節より） 神は愛である。神はすべてである。神はグルである。 たとえグルがこの世を創造したとしても、 グルはこの世の存在ではない。 そして、私達は彼なくして、 この制限ある世界を去ることはできない。 成功するためには、主の恩寵が必要である。 私達は、自らの存在の深みにおいて主を密接に 知ることによって、それを手に入れる。 そのためには、神聖なるシュリー・グル・ギーターを読むこと以上に素晴らしい方法はない。 そして、サットグル自身から授けられた深い知恵を吸収し、大切にし、決意と深い畏敬の念をもって適用することである。 あなたには最高の褒美が与えられる。 すべて。愛。神。 ーーーーーーーーーーーー シュリー・スワミ・ヴィシュワナンダ (著) スワミニ・ダヤマティ (翻訳) ソフトカバー　322P 日本語版